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不動産所得と必要経費について

不動産所得と必要経費について

不動産経営に興味のある方、不動産での節税を考えている方など、先々不動産所得の発生する予定のある方に重要なのが、不動産による収入から所得を導き出す作業です。

何故なら、その導き出された所得によって、納めなければならない税金が決まって来るからです。

節税を目的に不動産経営を考えている方は特に、常日頃からこの必要経費を念頭に置いておかなければなりません。

必要経費は一見それらしく思えても、計上が認められないものもあります。

その一方で、実際に現金での支出が無くても、必要経費として認められているものもあります。

誤って必要経費として認められないものを計上してしまえば、修正申告をして後から税金を払わなければなりません。

かといって、必要経費として計上できるものをしなかったとしても、教えてはくれません。

不動産所得の計算をするには、必要経費として計上できるものと、そうでないものの違いをきちんと把握しておかなければならないのです。

ここでは不動産所得に於ける必要経費の考え方や、具体的な必要経費に付いてお伝えして行きます。

■ 不動産所得における必要経費

領収書

不動産所得は、所有している不動産から得られる家賃収入や礼金、空き室が出た場合に保証金で補填されるなどした場合の家賃などの総収入から、必要経費を差し引いて算出されます。

青色申告を行っていれば、必要経費の他に「青色申告特別控除」があります。

不動産所得に対して決められた税率が掛けられて、不動産に関する所得が導き出されます。

つまり、必要経費として算入できるものが多いほど、不動産所得を低く抑えることになり、その結果所得税を圧縮することができるのです。

ここで気を付けなければならないのが、必要経費とはその名の通りに、必要な支出であったこと。

不動産を貸し付けて家賃収入を得ることに対して、必要な支出であったと認められるもののみが「必要経費」となるのです。

ですから、プライベートな支出と家賃収入を得るための支出を混同してしまわないよう、気を付けなければなりません。

はじめは少し面倒でも、一度覚えてしまえば後々楽になることなので、ここで必要経費についてはしっかり覚えてしまいましょう。

■ 必要経費について

必要経費

つい忘れてしまいがちなものも含めて、不動産所得で認められる必要経費を具体的に上げて行きます。

必要経費の計上を忘れてしまうと、収入から控除される額が減り、所得が本来より増えてしまい、結果として税額も増えてしまいますので、ついうっかりが無いようにしたいものです。

* 減価償却費

減価償却費とは、不動産の取得費用をその年の経費として一括して計上するのではなく、利用可能と認められている期間に渡ってその取得費を配分して、年ごとに費用として計上するというものです。

これは建物は完成したと同時に劣化が始まり価値が下がって行くものと仮定し、決められた期間内に決められた計算方法で目減りした価値を算出して、その金額を損金=減価償却費として計上できるというもの。

決められた計算式がありますので、それに従えば計算は難しくありません。

尚、これには不動産を取得するための手数料や登録料などの費用も含まれます。

* 修繕費

エアコンや給湯器、ドアやベランダの手すりなど、設備の交換費用や、入居者が退去した後の内装工事費などの修繕費用も必要経費になります。

ただし、高額な設備に関しては一括しての計上が認められず、減価償却費とされることもあります。

不動産の価値を増加させるような原状回復とは異なった支出があった場合に関しても、修繕費ではなく減価償却費とされます。

* 修繕積立金

建物管理会社に修繕積立金を支払っていれば、その積立金も必要経費として算入できます。

修繕積立金は、日常的に行われるエレベーターなどの保守点検費用などの管理費に含まれるものとは違い、将来に行わなければならないと想定される、大規模な修繕工事に備えて計画的に積み立てて行くものを指します。

尚、マンションなどで不動産売却時に修繕積立金を返還するケースなどがありますが、この場合は当然ながら必要経費として計上できません。

* 賃貸管理代行手数料

家賃収入がある物件の入居者からの家賃の集金代行、様々な入居者のトラブルへの対応、空室が出た際の入居者の募集など、賃貸管理会社に支払う手数料も必要経費として認められています。

その他にエアコンや給湯器の設備交換業務、退去時の内装工事の手配などで発生した支出も、この中に含まれます。

* 管理費など

建物の管理を委託していた場合、建物管理会社に対して支払う管理費は経費になります。

管理会社は、消防設備などの法定点検業務やエントランス、廊下など共有部の清掃、建物設備の保守管理業務、建物の管理組合の運営をサポートする業務などを行います。

また、管理人の人件費や共用部分の光熱費も、管理費に含まれます。

* 損害保険料

投資用の不動産にかけた火災保険料や地震保険などは、必要経費として認められています。

全期間の保険料を前払いしている際には、毎年分割して必要経費に計上します。

* 各種の税金

家賃収入を得るための物件を購入した際に支払う不動産所得税、印紙税、不動産を所有している間にかかる固定資産税や、不動産投資が事業的規模に相当する場合は事業税、都市計画税なども必要経費として計上することが認められています。

尚、所得税や住民税は経費として計上することはできません。

* ローン返済額のうち利息部分

投資用不動産の購入に際して融資を受けた場合は、ローン返済額のうち利息相当部分は経費として計上することが認められています。

ローンの返済は元本も含めて行われますが、経費として計上が認められるのは利息部分に関してのみですので気を付けましょう。

また、総収入金額から経費を差し引いた不動産所得が赤字の場合、利息部分でも経費とすることはできません。

* ローン保証料

ローン保証料とは、融資を受けた場合、保証人を立てる代わりに金融機関に支払うもの。

信用保証会にローンの支払いを保証してもらうための費用です。

金融機関によっては、ローン保証料を利息に含めている場合もあるので、注意が必要です。

* 税理士に支払う手数料

確定申告書などを作成する際、税理士へ支払った報酬も必要経費として計上することが認められています。

* その他の必要経費

スマホや携帯の料金などの通信費や、ガソリン代なども不動産経営に必要なものであれば経費として計上することができます。

  • 通信費管理代行会社などとの書面でのやり取りに掛かった郵送代や宅配料金、電話での打ち合わせに掛かった電話料金などが含まれます。
  • 交通費所有物件の確認や、管理会社などと打ち合わせをする為に出向いた際に掛かった電車代など。
  • 広告費入居者を集めるために広告を出した場合は、それに掛かった費用など。

尚、スマホなどの通信費、インターネットのプロバイダー料金、固定電話料金は不動産経営専用のデバイスでない限り、家事消費分などと按分して計上しなければなりませんから、その点も注意しておきましょう。

■ 不動産所得の必要経費に算入できないもの

私生活

不動産所得で必要経費として認められないものもありますので、代表的なものをあげておきます。

  • 修繕費や地震保険料などで自宅に関するもの
  • 毎月のローンの返済のうち、元本の返済に該当するもの
  • 食費や光熱費、電話代などで私生活に要した費用
  • 不動産を売却した場合の譲渡損→建物を取壊してから土地を売却した際の取り壊し費用、売却に際して支払った 立退料、測量費など土地や建物を売るために直接要した費用、不動産を売却した際の仲介手数料などは、譲渡所得を算出する際に経費として計上することが認められています。

☆これらは税務署からの書面でもあげられているものですから、間違えないように押さえておきましょう。

ここまで不動産所得で計上できる必要経費に付いてお話して来ましたが、いかがでしたでしょうか。

これは知っていた、これには気付かなかった、など様々だったかと思いますが、認められる必要経費は漏れなく計上して、納めるべき税金を導き出す参考にしていただければ幸いです。

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